政府の道路公団民営化のスキームでは借金が減らないことや、これまでの道路の権力とおいう癒着の温床を残すことなどから、民営化が無意味なことは明らかだ。それなのに、なぜ、高速道路の料金を無料化せず、間違いだらけの道路公団民営化を政府・与党は進めようとするのか。
答えは明白である。道路公団民営化には、政治的な思惑が強く働いているからである。
道路予算は約12兆円。政治家は、公共事業を自分の地元の建設業者に優先的に回す代わり、3~5%のキックバックを得ているという。3600億円から6000億円にも上る恐ろしい金額が特定の政治家の懐に流れ込んでいるのだ。高速料金が無料となってしまうと、キックバックのための財源がどんどんなくなってしまうため、利権政治家にとっては許されないことなのである。
しかし、ここで頭を切り替えて欲しい。道路予算の奪い合いとは、限られたパイの奪い合いでしかない。道路を作るよりも、高速料金を無料化することで町を作ったほうが、経済効果ははるかに大きいのである。
高速道路が無料となり、コスト負担が小さくなれば、農林水産業を始め流通、運輸、観光など全ての産業にプラスとなる。選挙の直接的な利害を考えなければ、無料化の方が経済効果が大きいのだ。
道路予算や特定の業者にしがみつく政治モデルを、そろそろ変えてみてはどうだろうか。
癒着することなく幅広い業者から支持を得る政治モデルへの構造改革の一歩を、そろそろ踏み出してもいいのではないだろうか。道路予算栄えて、国滅ぶ……。自分で自分の首を絞めていることに、いったい、いつ気がつくのだろうか。