高速料金無料化について、「高速道路ユーザーでない人からの税金を無料化後の諸経費にかかる財源にするというが、それは受益者負担の原則から外れるのではないか。」という声がある。
しかし、それは間違いで、むしろ逆であることを指摘したい。
実は、高速道路ユーザーは高速料金と税金(ガソリン税や自動車重量税など)を二重取りされている上に、納めた料金や税金が高速道路以外に使われているという「受益者負担」以上の負担を強いられている現実があるのだ。道路公団問題には、元利返済合計を最小限にする大テーマのほか、ユーザーの負担を公平化するという課題もある。
高速道路ユーザーは、一般道路ユーザーと同様に、自動車関係諸税(ガソリン税や自動車重量税、保有税など)の税負担をしているが、その税負担のほとんどが高速道路に使われず一般道路建設などつぎ込まれているという矛盾が起きている。
自動車関係諸税は、2001年度で9兆1437億円。貨物輸送の約45%、人の移動手段に高速を利用するのが約8%、かつトラックの税負担が乗用車の約2.5倍であることから、自動車関係諸税の約30%は高速利用者が負担した税金と言える。
つまり、税金約9兆円の約30%に当たる、約2兆7000億円にも上る税金が高速道路を利用した時に徴収されたことになる。これは、年間の通行料金収入に等しい。
高速道路ユーザーから税金をとり、そのほとんどを一般道路建設等にに回すというこの仕組みこそ、受益者負担と逆行しているとは言えないか。このシステムの下で、一般道建設は過大な道路予算が組まれることになって、予算が余りそうになると年末に予算消化のための道路工事が全国各地で行われるのだ。
そして、本来なら高速道路建設に使われるはずの税金を一般道に回すことで、高速道路を造る期間を延々と引き延ばし、高速道路建設が終了するその日まで、延々と政治家の利権を守ることにつながっている。
海外の先進諸国では、高速料金はタダか、通行料金を取っている場合でもその料金水準は極めて低く設定されている。高速道路の新規建設や維持・管理費は税金で賄うのが世界では常識だ。日本も、高速道路は無料化し、高速道路ユーザーからの、料金と税金の二重取りを解消すべきである。